« お知らせです。 | メイン | 『ミルコとクロコとプー』 »

『風見鶏と煙突男』(その1)

『風見鶏と煙突男』
監督・脚本 富永まい
撮影日 2006/6/14
クランクイン   8:00@千駄ヶ谷
クランクアップ 18:30@千駄ヶ谷

10年ほど前、知人がサンダンス映画祭で受賞、映画を撮ったことがある。
映画界の人ではなく、某飲料メーカーの宣伝部員だ。いい脚本を書くチカラがあれば、映画が撮れる。経験も資金もいらない。素晴らしいシステムだ。
富永監督もその一人。『wool 100%』で2003年に受賞した。CMディレクターでもあり、アニメ作家でもある多才で、PFFでの『くろこげ』が印象に残っていた。同年の受賞作にウルグアイのホアン・パブロ・レベラとパブロ・ストール監督の『ウィスキー』がある。昨年日本でも公開され、話題になった名作だ。
<One Day Movie>の16話目、いちおうの区切りでもある。「短篇jpオリジナル」の新展開や制作システムの見直し、監督選考や交渉も難航していた。おまけに、信頼をおいているユーロスペース製作部が「フランス映画の東京ロケ」の制作協力が決まり、他の仕事を受けられない状態に…八方塞がり。
そんな状況の中、『wool 100%』のことを思い出した。富永監督の所属プロダクション・ピラミッドフィルムの田中誠一プロデューサーと連絡をとる。快諾。さっそく企画打ち合わせが始まる。CM制作のスパンは短い。その感覚に馴れているせいか、1週間後には、なんと5案のプロットが送られてきた。どれも面白いフィルムになる可能性のある企画だった。もう一つ、悩みが生まれた。
(その2へ続く)