『橘くんのバカ。』(その1)
『橘くんのバカ。』
監督 脚本 村松正浩
撮影日 2006/4/12
クランクイン 9:00@福岡市唐人町
クランクアップ 23:50@福岡市博多駅東
村松正浩監督は、長篇デビュー作『シンク』で、97年ぴあフィルムフェスティバルグランプリ。98年に同作品は異例の劇場公開と、ど派手なデビューを飾った映画監督です。DVで撮影という手法が、今ほどメジャーではなかった頃(当時はまだまだ8mmが主流だったと記憶しています)『シンク』という作品は衝撃的でした。「今回お願いするならこの人!」結構簡単に自分の中で答えはでました。
答えが出たは良いけれど、依頼を受けてもらえるかどうかは別問題です。
低予算・インターネット配信・撮影1日・DV撮影、結構ハードな条件です、さらに、こちらにはもう一つ厳しい条件がありました…。
メールでのやり取りの後。2月下旬、寒風吹き荒むなか、監督と渋谷で待ち合わせ。お茶を飲みながら、企画意図・具体的な条件を説明、そして最後にこちらの譲れない条件を伝えました。「いいですよ、よろしくおねがいします」監督の軽やかな返事でした、逆にこちらが慌てるくらい、あっさりとオッケーでした。出会って1時間たらず、OneDayMovie第8弾作品の福岡ロケはあっけなく決まりました。
「プロット書いてみます、でも一度福岡にシナハンに行きたいですね」
ごもっともです。監督にとっては、縁もゆかりもない街、そこで1日で短篇を撮ってくれと言うのですから、随分乱暴な話です。せめてそれくらいはと、こちらも心の準備をこっそりしてました。
プロット・スタッフィング・キャストなどなど、お互いに多くの宿題を持ち帰りつつ、福岡での再会を約束してその日は別れました。
(その2へ続く)