« 『橘くんのバカ。』(その2) | メイン | お知らせです。 »

『橘くんのバカ。』(その3)

1日順延しての撮影日は大安。
やっぱり日柄がいいのでしょうか?みごとに晴れました。最初のシーンは、カスミ役:芳野ゆみが部屋で目覚めるシーンです。飾り込んだ狭いワンルームに、出演者、スタッフが入ると足の踏み場もない状況。お互いの息がかかるくらい、ぎゅうぎゅう詰めのなか、淡々と現場は進んでいきます。橘くん役:服部竜三郎も外のシーンから合流。前日の本読みで感じをつかんだのか、二人の台詞のやりとりもスムーズで、撮影は順調に進んで行きます。
午後に入り、川沿いを二人が歩くシーン。4月の半ばとはいえ、まだまだ肌寒い中、上流に向かって、全員で歩いて移動しながらの撮影です。映画の中だと一瞬ですが、後で調べてみると、出演者の二人は、4キロぐらい延々と歩いていました。当然、スタッフも機材を持ちながら延々と4キロ…。日頃の運動不足を嘆きながらも、みんながんばってくれました(お疲れさまでした)。
日没までに川沿いのシーンを終わり、博多駅東にあるボーリング場に移動です。映画のオープニングとエンディングのシーン。この二つのシーンのためボーリング場ワンフロアーの約半分を借り、エキストラも30人近く投入という、予想以上に大掛かりな撮影になり、制作部をはじめ各スタッフは、段取りに追われバタバタです。そんな喧噪をよそに、村松監督は冷静に二人の芝居を作り上げていきます。「12時までにエキストラ分は終了したいんですよ…」そんな制作部からのお願いも、見事にクリアー。11時50分クランクアップ!
撮影終了後、喪服姿の30人が、ぞろぞろとボーリング場から出て行く姿は、不思議と微笑ましい光景でした。
ほんとうに素晴らしい一日でした。監督、キャスト、スタッフのみなさま、ありがとうございました。(了)